【非推奨】ワードプレスで運営しているサイトのドメインURLを入れ替える方法

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こんにちは、WPホームページ研究所の運営サポートチーム(@WP_LABO)です。

本日は少しマニアックな技術をご紹介。とはいえ昔からあるツールなので真新しいわけではありません。運営しているワードプレスのドメイン変更時に使うノウハウです。ただ、前置きしておきますが「自分自身のサイト」でなければ使わない入れ替え方法です。お客様からのご依頼は「安全第一が最優先」なので本記事でご紹介する手順は推奨できません。ドメイン変更手順として理想的か?と言われれば微妙です。

【非推奨】ワードプレス運営のサイトドメインURLを入れ替える方法

お客様からワードプレス移転を承る場合は「AサーバーからBサーバー」にホームページを移動させる場合も、同じサーバー内で異なるドメイン「example.netをexample.comへURLを変更」に差し替えるにしてもかならずお約束として「クローンサイト(完全複製のホームページ)」を構築させていただいています。

理由は先述の通り「安全第一」を心がけているからです。たとえば表示速度の問題を解決するために「さくらインターネット」から「エックスサーバー」へ移転させる際も、サイトURLの入れ替えを実現するために「ミックスホスト内でドメインURLを変更」するにしてもかならず一度「クローンサイト」をご用意しています。

ただ、まだ構築したばかりでコンテンツがほとんど入っていないブログや、記事はあってもアクセスがまったくないウェブサイトもあるため状況によっては「費用を抑えて移転させたい」というご要望がございます。そんなときにぴったりな方法があるので今回は手順をご紹介させていただきます。予算をかけず同じサーバー内にあるワードプレスのURLを変更したい状況のあなたにとっては最適な方法になるでしょう。

個人的には「プロとして作業を請け負う場合は採用するべきではない」というのが僕たちの見解なのでその点はご了承くださいませ。ちなみに以前にご紹介した以下の記事よりも手順が少ないです。もし旧ドメインの運営期間が長ければ「旧URLから新URLへの自動転送も含めて対応」した方が安全なのは間違いありません。

【難しくない】古いドメインから新しいドメインにワードプレスサイトを引っ越しする手順

早速ですが方法としては「サーバー上でDBを直接置換」してしまうので同じサーバー内に限り最短手順で実行できます。以前の記事では「合計8手順」でしたが今回の方法であれば以下3ステップでほぼ完結。

1. レンタルサーバーのコントロールパネルから新規ドメインを作成
2. ドメインURL置換ツールでDBサーバー上のドメイン情報をすべて置換する

3. 新しいドメインのフォルダ内に旧ドメインフォルダのデータを一式移動

状況として「古いドメイン(example.net)を新しいドメイン(example.com)に置き換えたい」というシチュエーションを前提としています。元々のドメインと新しいドメインは下記の通りですね。

▼変更前のドメイン
http(s)://example.net

▼変更後のドメイン
http(s)://example.com

当然ですが「example.com」を「example.net」に変更したい場合も同様です。少し特殊なパターンがあるとすれば「example.com」を「example.com/blog」へ移動して運営したいという状況も考えられます。本記事でご紹介する方法はすべてに対応可能です。例として「example.com」への変更で進めましょう。

1. レンタルサーバーのコントロールパネルから新規ドメインを作成

まずはレンタルサーバーのコントロールパネルにログインして新しいドメインを追加しましょう。いつも通りミックスホストのコントロールパネルを基準にスクリーンショットを撮って解説させていただきます。

今は「example.net」でサイト運営している前提なので、サーバーのコントロールパネルには「example.com」の設定がないので追加しなければなりません。以下がミックスホストでドメインを追加した例ですね。

ドメイン追加が完了したらサーバー上に「example.com」のフォルダが出来上がります。FTPでレンタルサーバー上に接続すると「public_html」内に追加されたフォルダ(example.com)がご確認いただけます。

レンタルサーバーにFTP接続する方法は過去に記事を書きましたので以下をご参照ください。以下の記事では エックスサーバーへ接続をしていますが、ミックスホストでも基本的な接続の流れは変わりません。

FileZilla(ファイルジラ)でレンタルサーバーにFTP接続する方法

2. ドメインURL置換ツールでDBサーバー上のドメイン情報をすべて置換する

ではサーバー上からデータベースに直接接続してドメイン情報を置き換えましょう。ドメインURL置換ツールは以下のツールを活用します。下記の「Search Replace DB」をサーバー上にアップロードください。

▼Search Replace DB(データベースのドメイン情報を置き換える専用ツール)
https://github.com/interconnectit/Search-Replace-DB

ダウンロードをしたら「ZIPファイル」を解凍しましょう。ダブルクリックでOK。

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そして「Search-Replace-DB-master」を「example.net」内にアップロード。

この状態で「example.net/Seach-Replace-DB-master」を開くとツールが動きます。

Search Replace DBの使い方

手順1:データベース情報を入れて「Test connection」で接続状態にする
手順2:replece [古いドメイン] with [新しいドメイン]として「Do a safe test run」からテスト置換を実行
手順3:エラーがなければ「Search and Replace」で本番置換(最後に「delete me」で削除)

◯手順1:データベース情報を入れて「Test connection」で接続状態にする

まずはドメインを置換するデータベースに接続しましょう。データベースは複製しておくとより安全です。

データベース情報は「example.net」の「wp-config.php」内に記述されています。

右クリックで「表示/編集」をクリックすると開きます。

Xserverなど「DB_HOST」が「localhost」ではないサーバーはホスト欄に“指定の値”を貼り付けます。大半のサーバーは「DB_HOST」に「localhost」が設定されているのでツール上のホスト欄は「空白」でOK。

◯手順2:replece [古いドメイン] with [新しいドメイン]として「Do a safe test run」からテスト置換を実行

ドメインの置換でreplece [example.net] with [example.com]としましょう。そして各々のURLを入力できたら「Do a safe test run」でテスト置換を実行して、エラーが発生しないかをチェックしてください。

ドメインを入力した状態で「Do a safe test run」をクリック。

テスト結果が表示されて、エラーがなければOKです。ごく稀にエラーが出る場合もあります。状況によっては関係のないエラーが出る場合もあるので詳しくは表示されたエラーをググって調べてみてください。

◯手順3:エラーがなければ「Search and Replace」で本番置換(最後に「delete me」で削除)

エラーがなければ「Search and Replace」を押して本番置換を実行しましょう。データベース上の「example.net」が「example.com」に置き換わります。データベースを直接置き換えるかなり強烈な荒技です。

データベースの置換なので「本当に良いですか?」と最終確認が入ります。問題なければOKをクリック。

置換の実行が完了したら最後に「delete me」をクリック。サーバー上のツールが無効化されます。

サーバー上のツールを無効にしていいか最終確認が入りますので「OK」をクリック。

ツールでの置換(データベース内のドメイン変更)は以上で完了です。削除後は以下の下記が表示されます。

3. 新しいドメインのフォルダ内に旧ドメインフォルダのデータを一式移動

最後に新しいドメイン用に作成されたフォルダ(example.com)内に「example.net」を丸ごとサーバー上で移動させます。「example.net」のなかにはワードプレスが動作する「ファイル一式」が入っています。データベースの置き換えが完了済みなのあとは「example.com」に「example.net」のデータを移せば完了です。

ドメインのデータを移動

作業は慎重に。まずは「example.net」をまるごと「example.com」にドラッグ&ドロップ。

下記が「example.com」内に「example.net」が丸々入った状態です。

次に「example.net」を開きます。ツールの一部が残っているので削除しましょう。

右クリックから削除。実際は「手順3」でdeleteしているので残っていても問題ありません。

そして「残ったワードプレスのデータ一式」を全部選んで1つ上の階層に戻しましょう。

下記が「example.com」にデータ一式が移動した状態です。

そして最後に「example.net」を1つ上の階層に戻します。

この状態で「example.com」にアクセスすると「example.net」が「example.com」として動作します。

まとめ

本記事で解説した手順であれば1時間弱(慣れれば30分程度)でドメイン変更が可能です。ただし、サーバー上でデータベースを直接置換しているので万が一を考えるとリスクの高い作業手順と言えます。ごく稀に格安でドメイン変更を請け負って上記の手順で作業を進めている方も見受けますがあまり推奨できる手順ではありません。最低でも「データベースの複製」や「旧ドメインからのURL転送」は必須です。

もし業者に依頼するとしても「作業者がどのような手順で進めているか?」を把握しておくことが大切です。何よりデータベースの置換作業時にレンタルサーバー側のメンテナンスが被ってしまうとデータがすべて水の泡になる可能性も当然ありますし、もしフォルダの移動先を間違えると別のサイトを上書きしかねません。

本来であれば旧ドメインのサイトをバックアップしておき、余っているテストドメインを使って非公開の完全クローンサイトを作り、十分な動作検証を行ってから、新ドメインに移行する必要があります。格安サービスにはそれなりの理由があるので意味もわからず依頼するとトラブルの元です。まずは十分に対応者とコミュニケーションをとり、万が一の考慮などしっかり意思疎通を図るようにしましょう。

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