ワードプレス移転後に検索エンジンの順位が落ちてしまう原因と解決策

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こんにちは、WPホームページ研究所の運営サポートチーム(@WP_LABO)です。

本日は検索エンジンに関する技術的な内容の解説です。以前に読者様より「ワードプレスでサイトをサーバー移転してから検索エンジン順位が下がってきたのですが原因は何が考えられますか?」というご質問をいただきましたので今回は少し掘り下げた回答記事を作成いたします。悩まれている方のご参考になれば幸いです。

ワードプレス移転後に検索エンジンの順位が落ちてしまう原因と解決策

題名に「検索エンジンの順位が下がる」とありますが、複数の要因が考えられます。

1. 移転したレンタルサーバー側に問題がある場合

まず第一にレンタルサーバーの大半は「共有サーバー」です。つまり、高額な「専用サーバー」を契約しない限りは多くの方のデータが格納される共有サーバーを利用することになります。カンタンに言えば共有サーバーは「共同住宅のマンション」で、専用サーバーは「戸建住宅の一軒家」。

また、レンタルサーバーでは契約する時期によって「格納される先」が異なります。

仮にあなた自身が格納された共有サーバーのスペースに「負担のかかる使い方をしているユーザー(レンタルサーバーに複雑なシステムを組んで負荷をかける等)」がいた場合は、サーバー側が本来のパフォーマンスを実行できなくなり、処理速度も落ちます。つまり「どんな先住人がいるか?」次第で、あなた自身が運営しているホームページの表示時間や速度が遅くなったりとダイレクトに影響を受けます。

そして「ホームページの表示速度が遅くなる」と検索エンジン経由であなたのホームページに来訪したユーザーは快適に閲覧できないためすぐにページを去ってしまいます。わかりやすく言えば、せっかく訪れたウェブサイトの「ページ表示が重たい(遅い)」ので、異なるウェブサイトを探しなおすために立ち去るという意味です。

これらをグーグルの検索エンジンでは「直帰率」として認識しており「ページに訪れた人」がすぐに去った割合として厳重に管理されています。直帰率が高いサイトは検索エンジン上で「来訪者に求められていないサイト」の扱いになるのでペナルティとして検索順位が下がる可能性があります。

仮に「速度には問題がない」としても、同じ共有サーバー内に格納されているサイトに「過去にスパム判定を受けたウェブサイト」があれば誤判定などで悪影響を受ける可能性もあります。もしレンタルサーバー側に問題があると考えられる場合はサポートサイトへ相談をして、振り分けサーバーの変更を交渉してみましょう。

2. 他社のサイトが評価されて順位が入れ替わっている

検索エンジン上では1日(24時間)に想像以上のサイトが登録されています。検索エンジンは世界で利用されているので当然ですよね。有名な話ですがYahoo!も検索エンジンの裏側はGoogleが動かしています。

1日に莫大な量のサイトが作成され、グーグルは日々情報を整理しているわけです。

そのため今まで「2位」に表示されていたウェブサイトが、第三者から評価されてホームページのリンクが貼られる可能性もあります。もし「リンクが貼られる」と2位に表示されていたウェブサイトのアクセス数は自然と増えます。もちろん不自然な評価であればグーグルも見抜きますが、もし順当でればサイトのアクセス数が伸びて、滞在時間が長いサイトであれば検索エンジン上でプラスの効果が働きやすいです。

検索エンジンの動向は日に日に変わっています。円やドルの価値が1日1日で少しずつ変動しているのと同じで運営しているウェブサイトの価値も1分1秒と時間が経過するたびに測定されているわけです。

少しずつ変化するという特性から「検索エンジン上の順位入れ替えは原因を見抜くのがむずかしい」ですが、自サイトの順位が落ちたのか、他サイトの順位が上がったのかには何かしらの要因があります。過去に行なったすべての施策を思い出してメモに書き出してみるのも1つの方法です。

もし「他社サイトの順位が上がった」と仮定するなら、あなた自身でグーグルからの信頼度を勝ち取るしか方法はありません。つまり、情報発信専用のオウンドメディアを立ち上げたり、自社ブログ内に価値の高いコンテンツ記事を作成して公開するなど適切な施策を行わなければなりません。水面下では3位のサイトが2位を目指しコンテンツを作成していたり少しずつ上位に迫ってきている可能性も考えられます。

3. 検索エンジンのアルゴリズムが大きく変わった

検索エンジンは定期的に上位表示のルールを一新しています。検索エンジン上には膨大な数のホームページが存在しているので1サイト1サイトを目視で確認するわけにはいきませんよね。そのためグーグル側で一定の条件を作って「◯◯◯に該当するサイトはランクを落とす」という大きなルール変更を突然行ったりします。

最近では「BERTアップデート」と呼ばれる『文章の文脈を理解できる機能』を取り入れて不自然な文章(機械で自動的に作られた)をはじく仕組みが入りました。2019年の後半に実施されたアップデートです。

検索エンジンのアップデートは定期的に行われていますが、当然機械なので誤判定もあります。テクノロジーの世界では年々精度は高まっていくものなので、もし万が一アップデートが絡んで検索エンジンで圏外に飛ばされた場合はサイト側にテコ入れをした方が早い場合もあります。アルゴリズムの変更は見逃せません。

4. 過去に導入した施策が原因で落ちる

7年ほど前までは「被リンク」が検索エンジンでは有効とされていました。もちろん今でも「被リンク」はとても重要です。ちなみに「誰かにリンクを貼ってもらうことを“被リンク”をもらう」と言います。

しかし、数年前のアップデートで被リンクの価値が一気に下がりました。理由は被リンクが効果的だという点に目をつけたSEO業者がサイトを量産して被リンクを増やすというサービスを提供し始めたからです。

過去にグーグルは「評価の高いサイトからの被リンク」と、「作ったばかりのサイトの被リンク」を同じくらいで評価していたのが原因です。被リンクが厳しくなったアップデートをペンギンアップデートと言います。検索エンジンを勉強されている方であれば聞き慣れた言葉かもしれません。

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特に低価格な被リンクサービスは同じIPアドレスのよく似たサイト構成で、同じ文言でリンクを貼るパターンが多いので、検索エンジンが「作為的」と受け取った場合はすべて対策対象となりました。

目視でも判断がつかないような上質な被リンクを売りにしているサービスであればペナルティを受けない可能性もありますが検索エンジンの精度は日々向上しています。

5. SSL通信(https://)に対応していない

2018年7月から検索エンジンでは「SSL」に対応していないページは検索順位を落とすルールになりました。正しくは「全ページにSSL通信が導入されているウェブサイトを優遇する」というアップデートです。

基本的に非SSL(http://)をSSL対応(https://)に変更しても検索順位が落ちるということはありません。むしろ検索エンジンの評価は上がります。ただし、グーグルは全ページSSL化が直接SEOに関係するとは言い切っていません。今後はSSL非対応のサイトはアドレスバーに「保護されていない通信」との警告が入ります。

警告が入るとスマホやパソコンでアクセスした初心者ユーザーの一定数は「保護されていない」という言葉に驚いてページを去る可能性も上がるはずです。となれば、自然と直帰率が上がってしまい検索エンジン的には「来訪者が求めていないコンテンツの可能性がある」と判断して検索エンジンの順位を下げざるを得なくなります。

アドレスバーをクリックしたユーザーには下記の「赤文字メッセージ」が表示されます。書かれている内容には「悪意のあるユーザーに情報が盗まれる恐れ」ともあるので人によってはページを閉じるでしょう。

もしSSL通信に対応しているサイトであれば「保護されていない通信」とは表示されずに下記の安全な鍵マークが表示されます。緑色で「この接続は保護されています」と出ていれば安心感が違いますよね。

上記で見落としてはならないのは「私は大丈夫」という目線ではなく、インターネットを利用する不特定多数ユーザーのなかには「そう感じる人も一定数いる」という見方です。どんなときも自分自身の目線だけで判断せずにアップデートの意図を見抜いて「今施策しなければらない点」から目を背けずにしっかり向き合いましょう。

まとめ

本日は「ワードプレス移転後に検索エンジンの順位が落ちる原因と解決策」を解説させていただきました。

1. 移転したレンタルサーバー側の問題
2. 他社サイトの評価による順位影響
3. 検索エンジンのアルゴリズム変更
4. 過去に導入した施策が原因で落ちる
5. SSL通信(https://)に対応していない

ご紹介した5つをまとめると上記となります。検索エンジンに直接関係するものから「間接的」に数値として影響するものなど色々なタイプがありますので詳しくはぜひご自身でも調査してみてくださいませ。

もしグーグルのアクセス解析(アナリティクスやサーチコソール)を使用していれば具体的にどの時期でアクセスが減ったかなども追いかけられますのでまだ導入されていない方は以下の記事もご一読ください。

ワードプレスで運用しているウェブサイトへGoogleサーチコンソールを導入してGoogleアナリティクスと連携させるまでの手順

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