ワードプレスのクラシックエディターとグーテンベルクはどっちを使うのが正解か

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こんにちは、WPホームページ研究所の運営サポートチーム(@WP_LABO)です。

ワードプレスには「5系」で採用されたグーテンベルクエディターと「4系」まで採用されていたクラシックエディターの2種類があることをご存知でしょうか?4系、5系の違いも含めてざっと解説いたします。

クラシックエディターとグーテンベルクはどっちを使うのが正解か

結論から言うと「好きな方を使えばOK」。個人的にはクラシックエディターが好きです。WordPress5を使っていてもプラグインからClassic Editorをインストールすれば4系のクラシックエディターが使えます。

アップデートの違いについて

ワードプレスは年々バージョンを更新しています。昔はWordPress2やWordPress3などもありました。バージョンが増えるにつれて新機能がどんどん追加されていきます。ちなみにバージョン2.0から3.0になることをメジャーアップデートと呼びます。そして2.3.0が2.3.1(2.4.0でも)になるのはマイナーアップデートと言います。

基本的にWordPressのようなインターネットのソフトウェアは数々のマイナーアップデートを繰り返して機能が追加されていきます。そして大幅な変更を行う際にメジャーアップデートを行うという流れです。

ちょっとした裏話ですが「WordPress3.7」から「WordPress3.8」にマイナーアップデートした際に管理画面のデザインが現在のワードプレスと同じ「黒を主体としたデザイン」に置き換わりました。

WordPress3.7の管理画面

ワードプレス3.7の頃はグレーを主体とした管理画面でした。

WordPress3.8の管理画面

ワードプレス3.8からはブラックの管理画面に置き換わりました。管理画面がスマホ対応(レスポンシブ化)されたのがちょうどこの頃です。今はなくなった「URLを管理するリンクメニュー」が懐かしいです。

さて、話を戻すと「4系」から「5系」になった際に「ブログやページを投稿する文字エディター」が変わりました。4系まではクラシックエディター。そして5系からはグーテンベルクエディター。

ワードプレスはクラシックエディターが使われていた期間が長いのでグーテンベルクエディターに馴染めない方も多いはずです。有名な話ですが「クラシックエディター(Classic Editor)」はWordPressと非常によく似たライセンスのLGPLが採用された「Tiny MCE」が元になっています。ワードプレスのライセンスはGPL。

ちなみにLGPLはGPLよりも少しルールのゆるいライセンスなのでワードプレスのようなソフトウェアに組み込んで配布することが可能です。今回のグーテンベルクエディターは「FacebookのオープンソースソフトウェアであるReact」を利用して開発(ライセンスはさらにルールがゆるいMITライセンス)されています。

LGPLを組み込むとLGPLになる?

GPLは「感染ライセンス」としても有名です。もし自社のシステムに「GPLライセンス」のソフトウェアを1つでも組み込んでしまうとそのシステムは『GPLライセンスが強制される』からです。

つまりワードプレスは5系からはMITライセンスのグーテンベルクが組み込まれているので「Tiny MCE」の持つLGPLライセンスは強要されずワードプレス本来の「GPLライセンスを維持できる」と考えられます。

システム開発時にライセンスは非常に重要な話です。もし僕たちに「将来的に販売するシステムが欲しい」といったご相談があれば「あえてMITライセンスのソフトウェアだけ」を使ってシステムを構築するでしょう。とにかく「スピードが命」という要件であればGPLも使いますが『ライセンスの選定は考え方次第』です。

クラシックエディターのサポート期限

Classic Editorのサポートが2021年までという話もありますがさほど気にする必要はありません。ワードプレスではこれだけ長期間ずっとTiny MCE(クラシックエディター)を採用してきたので多くの方がクラシックエディターを使っているのは事実です。また、グーテンベルクに変えた途端に、クラシックエディターの頃に差し込んでいた「ショートコード」が動かなくなるといった細かいバグもまだまだ残っています。

以前に以下の記事でも解説した通り、仮に「クラシックエディターの公式サポート」が終わったとしても有志たちによるサポートは継続されると考えられるため現時点ではあまり焦る必要もありません。

Gutenbergエディターで見たまま編集に対応するカスタマイズ

まとめ

現時点では最新のワードプレスである「バージョン5系」をインストールすると、当然ながら「記事やページを投稿する画面では新型のエディター(グーテンベルクエディター)」が標準採用されています。

しかし、プラグインの新規追加画面を開くと「Classic Editor」が表示されているので、インストールして有効化すればいつでも作成画面を旧型のエディター(クラシックエディター)に戻すことができます。

上記を見てもわかる通り「500万以上」インストールされています。いくらワードプレスがクラシックエディターの公式サポートを2021年で終えると明言していても「500万以上のサイト」がグーテンベルクエディターへ変更して「すべてのサイトが正常に動作する」とはとても考えられません。

これまでのワードプレスが歩んできた歴史を見ても「Classic Editor」が突然なくなることは考えにくいので心配せず愛用してください。ただし、先述した通りTinyMCEは大元が『LGPLライセンス』なのでワードプレスが標準搭載エディターを別のソフトウェアに変更したいという動きは当たり前と言えば当たり前と言えます。

現時点でも方向性は明確です。しかし、Classic Editorが使いやすい人がいるのも当然です。また、運営サーバーの環境によっては最新バージョンに更新できないユーザーもかならず一定数います。エディターの心配よりもレンタルサーバーの契約失効に気をつけたり、サイトを長期的に運営できる工夫などに目を向けましょう。

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