
WPホームページ研究所運営サポートチーム監修のオムスビ(@OMUSUVIcom)です。
本日はSE(システムエンジニア)という職業の違いについて解説いたします。SEと言っても働く会社で環境はまるで違います。もはや「別職種ではないか?」と思えるほど違うのが現実です。
目次
大企業勤務のSEと中小企業で働くSEを比較した際の決定的な違い
前提としてエンジニア経験のない経営者の元でSE勤務する場合は注意しましょう。業務内容の切り分けが正しくできてないのが原因です。SEは一般的に『仕様設計やプロジェクトマネジメント』が業務です。
しかし、小規模な会社では「仕様設計やプロジェクトの管理」に取り組んでいると、少しずつSE以外の仕事が増えてきます。業務の切り分けができていないため制作業務も兼任しなければなりません。
基本設計が終わってテストに入るとSEは簡易マネジメントが主な作業になってきますよね。簡易マネジメントと言っても考える範囲は広く、設計も完璧ではないため徐々に仕上げていかなければなりません。
そこで(悪気なく)“手が空いて見えるSE”に対して「プログラミングに参加できないか?」と実作業を迫ってしまうわけです。その時点で1人の人材が『2つの職種』をこなすことになり激務化します。
言ってしまえば「営業職」に、経理の事務作業などの実作業を依頼してしまっているような状況ですね。仕様設計とプログラミングはまったくの別作業なので“兼任”は最終的に効率が悪くなっていきます。
こういった些細な判断ミスが繰り返されると従業員側の負担になっていきます。口数が少なくおとなしい性格であればあるほどなおさら抱え込んでしまい負担のスパイラルへと陥っていくわけですね。
予算もなく仕事の境界線が曖昧になる
本来であればSEには「別プロジェクトの設計」に取り組んでもらうのが本筋です。
しかし、大手と比べて予算が限られた中小企業ではSE業務とプログラミングの兼任を強いられます。特に体育会系の乗りで育った営業マン的な経営者は「そもそも自分自身の仕事も切り分けが曖昧」です。
カンタンに言えば、顧客要望にどうにか応えたいと考えるので「修正と変更の違い」も適切に判断できず、即答で「やります」と答えてしまうので、どんどん作業が降りかかってしまうわけですね。
言い換えれば、働くうえでの『前提条件(世界観)が違う』としか言いようがありません。
本来の問題点は「SEの設計業務」と「プログラマーの実装業務」の違いを理解せずに、SEとして雇った人材に対して「両方の作業を求めてしまう経営者の判断ミス」が根本的な原因です。
しかし、経営者本人が「それがSE業務」と思い込んでいるため自覚はないため解決策がありません。
もちろん、エンジニア側がそういったポテンシャルを秘めていて、百も千もこなすような性格をしているスーパーマンであれば問題ないのですが、エンジニアにはそのような人材はほとんどいませんよね。
会社の基準がすべて正しいのか?
仮にSEであるあなたが「プログラム実装はプログラマーの仕事では?」と主張をしても、会社によってはやる気のないSE社員としての烙印を押されるだけです。理由は会社の基準が間違っている点にあります。
いくら説得しても、すでに間違ったSE像が1人歩きしている以上はどうしようもないですよね。
小さな会社では兼任になりやすい理由
中小企業では一般的に、プロジェクト予算が「1000万円程が限度」になります。ここが兼任業務に陥りやすい要因です。一方で大手企業は予算の桁が違います。全体で億単位の予算が動くこともあります。
<大手企業の予算>
・CMに1億円
・紙媒体に4000万円
・WEBに2000万円
・広告代に3000万円
・外注費に1000万円
小さな会社では「全部で1000万円以内」といったおおまかな予算割が大半です。
<小さな会社の予算>
・WEBに500万円
・広告代に100万円
・外注費に400万円
内訳を充実させるほどに担当ごとの予算はどんどん厳しくなっていきます。
本当に人材は育っているのか?
もし人材が揃っていない状況なら、当たり前のようにデザイン担当者がhtmlコーディングを兼任したり、SEがプログラマーのヘルプとしてプログラミング作業を強いられる状況になります。
あらかじめ外注費用を準備する事前想定もなく「少しでも安く」が前提にあるので『常に炎上手前』。過去に働いてきたプログラミング系の会社は残念ながら高確率で案件が炎上していました。
個人的に1番驚いたのは「あの社長は暑苦しいので適当が一番ですよ!」と後輩にアドバイスされたことです。案件が炎上する前段階で「従業員の気持ちが折れて燃える下準備」がすでに整っていました。
なかにはうまく回す会社もありましたが3割もありませんでした。3割のうちの半数の会社は代表が元エンジニアだったので顧客対応時に作業量を読めており、現場としても安心感がありました。
それは本当にSE業務なのか?
SE業務について疑問があれば質問をしてみるのもありです。特に勤務前の面談時などです。
・今働いている社員が取り組んでいるSE業務について
・SEとして設計する想定のプロジェクトがあるのかどうか
・過去に別のSEが取り組んだ案件を詳しく見せてもらう
・各プロジェクトで割かれていたざっくりの予算目安
・すでに収益化が完了している過去のプロジェクト
といった内容を事細かに経営者へ質問すると効果的です。以下に詳しく説明していきます。
1. 今働いている社員が取り組んでいるSE業務について
すでに在職しているSEはあなたが評価される基準です。
現在どのように働いているのか、設計とマネジメントはどのように管理しているのか、設計とプログラミングの切り分け方の判断についてなど社員情報は可能な限り聞き出しましょう。
2. SEとして設計する想定のプロジェクトがあるのかどうか
今後どのようなペースで案件が発生していくのか?等、新規プロジェクトのコンセプトや詳細など、その他で立ち上げる予定のプロジェクトに対する不明点を確認しておくと勤務環境は読めてきます。
もし「特に案件はないけど何かしら発生する」とか「はじめは既存プロジェクトを覚えてもらう」などといったはっきりしない曖昧な回答の場合は今後のプロジェクトも思いつきで動き始める可能性が高いです。
3. 過去に別のSEが取り組んだ案件を詳しく見せてもらう
できればこれまで社内SEが取り組んだ実案件を見せてもらいましょう。大切なのは『設計とプロジェクトマネジメント』の考え方です。この線引きがあなたの想定とずれてしまっている場合は要注意。
4. 各プロジェクトで割かれていたざっくりの予算目安
予算割は大切です。プロジェクトが成功するか否かは事前のマーケット調査が重要となります。需要のない市場ではいくらこだわりのツールを開発し続けてもヒットしませんし、ユーザーも参加してくれません。
5. すでに収益化が完了している過去のプロジェクト
過去のプロジェクトと成功した割合は事前にしっかり聞いておきましょう。ただ感覚だけで闇雲に作業を進める会社なら一度考えた方がいいです。なぜなら経営者によっては(アイデアが悪いのではなく)『設計が悪い』と問題点の論点をすり替えてしまうような悪質な人も少なからずいるからです。
誤解を恐れずに言えば彼らはリスクヘッジという言葉が大好きで、自らの評価を下げないためには手段を選びません。このあたりは特に営業上がりの経営者に多い傾向があるので注意が必要です。
また、営業マンが経営者に成り上がるパターンは成績が優秀で独立という流れが多いです。さらに営業で圧倒的な成果を叩き出す人は知らず知らずの間に「心理学を駆使」していたりもします。
最近よく耳にする「ダブルバインド」や「フットインザドア」等、使い方を誤るとマインドコントロールにも使えてしまうような心理テクニックを経営者本人も意識せず、無意識的に面談者をコントロールしてしまっていることもあるので注意しておきましょう。従業員の愚痴を言う経営者も遠ざける方が吉。
表面的な条件より理解のある環境を
就職活動時の面談というシーンは見方を変えると『少しでも良い条件で働きたい応募者』と『できるだけ会社にとって有益な条件で働かせたい経営者』がせめぎ合う場所とも考えることができます。
個人的にもエンジニアは「職人気質で控えめな方」が多い印象で、ゴリゴリの営業人間とは真逆で、交渉で根負けしてしまう場面も多いように感じます。そのため転職時は焦らないようにしましょう。
また、経営者の経歴が「エンジニアか営業マン」かというのも大事な判断材料の1つになります。
営業上がりの経営者が全員悪という意味ではありませんが、エンジニアやクリエイターとしての現場経験がない人に「モノづくり特有の悩み」を理解してもらうことが難しいのは仕方ありませんよね。
本音で寄り添ってくれる経営者を探そう
逆に言えば、私たちエンジニアが「営業現場で繰り広げられるやりとり」を細かく汲み取るのも不可能です。
できるならお互いがそれぞれ現場経験を積むに越したことはありませんが、現在の環境的に考えて実現が難しい状況も理解しなければなりません。本当に大切なのは「理解したふり」や「わかったつもり」で押さえつけてしまう残念な小手先のテクニック論ではなくお互いが将来目指しているゴールをすり合わせる努力です。
利用し合うのではなく、理解したうえで協力しあえるような協業に取り組める関係性を築けることが望ましいです。就職や転職活動で良い経営者と出会えるかどうかはすべて『確率論とタイミング』です。求人の内容を隅々までくまなく読めば意外なヒントが転がっている場合もあります。
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