【必読】小規模なシステム開発にSQLiteを使うべき5つの理由

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こんにちは、WPホームページ研究所の運営サポートチーム(@WP_LABO)です。

最近のレンタルサーバーではMySQLが多く使われています。MySQLはとても優秀で高機能なデータベースです。ただ、その一方では(高性能がゆえに)設定が複雑でバックアップ難易度が上がる傾向もあります。そこで本日は多くのレンタルサーバー環境でもっとも手軽に使える軽量データベースSQLiteをご紹介させていただきます。

【必読】小規模なシステム開発にSQLiteを使うべき5つの理由

まず前提として「MySQLを使ったほうがいいシステム」は確かに存在しています。

たとえば「複数人の管理者が同時にデータを書き込む場合」などですね。とはいえシステム開発では書き込みはシステム側ですべてを行なうケースもあります。つまり、設計によってはSQLiteで問題ありません。

ただ、要件が変わりやすい案件であれば途中から「複数の管理者が同時にデータを書き込む状況」を求められる可能性も考えられますよね。もし仮にクライアント案件なら「どんなデータベースで設計するか?」は事前によく打ち合わせをしておくことをおすすめいたします。ポイントは「同時書き込みの有無」となります。

SQLiteを使うメリット

シンプルな設計であれば「SQLite」でも十分こなせます。言い換えれば「テキストファイルやXMLファイルのような感覚で使えるデータベース」なので小規模開発ならメリットの方が大きいです。

以下では「SQLiteを使うべき5つの理由」を解説いたします。

1. 設定不要

SQLiteはMySQLのような下準備が必要ありません。別ファイルの読込みも一切不要。

$db = new SQLite3('/home/データベースを保存するパス/保存したいファイル名');

ちなみにSQLiteは2と3があります。2では手間がかかる処理も3なら短めに書けます。組みやすさやメンテナンス性まで考えるとSQLiteは3で書くのが最適。上記はSQLite3でデータベースを呼び出した例ですね。

2. 完全無料

大半のプログラミングではさまざまなライセンスが絡んできますよね。

Webの世界ではオープンソースという文化があります。オープンソースと著作権は別問題ですがSQLiteは著作権を放棄しています。知的財産権が発生していない状態をパブリックドメインと呼びます。

つまりSQLiteはパブリックドメイン(著作権を放棄)なので誰もが自由に使えます。

3. 圧倒的に高速

どのデータベースと比べても圧倒的な速度を誇るSQLite。得意な領域では最速です。

SQL文のデータ追加(INSERT)もデータ取得(SELECT)も楽々こなします。SQLiteはDBサーバーを必要とせず「ファイルを直接読み書きする構造」なので大量のクエリを実行しても通信速度が遅くなりません。

全部が完璧なデータベースは存在しないように得意不得意はあるので用途次第です。

4. バックアップが一瞬

ファイルはサーバー上に出来上がるのでバックアップはダウンロードのみでOKです。

10万件のデータが登録されたファイルでも容量は「5MB未満」。小規模なシステムであれば数年でも1万件登録しないケースが多いのでデータを貯めていくデータベースファイルとして申し分ありません。

MySQLはバックアップからインポートまで手間がかかりますがSQLiteはファイルを移動させるだけ。開発速度が上がるのは正義です。htmlファイル同等でバックアップができる利便性は100点満点。

5. 基本機能はほぼ搭載

SQLiteは「SQL92」に準拠しています。SQL92はデータベース言語としての基盤です。

カンタンに言えばベーシックなSQLの基礎動作に標準対応しています。細かい点ではMySQLとSQLiteでは書き方も違いますがデータを取得・更新・削除するという基本構造はほとんど共通となります。

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手軽さで言えば「SQLite以上のデータベース」を知りません。レンタルサーバーさえあれば設定不要で即使える点は他にはない特徴です。使うのがカンタンすぎて逆に戸惑うのは“SQLiteあるある”です。

SQLiteを使うデメリット

せっかくなのでデメリットにも触れておきます。 個人的にはデメリットを上塗りするだけの魅力を感じます。とはいえルールを知らないまま使ってしまうとトラブルにもなるのでその点は注意が必要です。

1. セキュリティ

よくSQLiteはセキュリティ性が低いと言われますよね。MySQLのようなユーザー権限はなくパスワードなしでファイルにアクセス可能です。そのため保存する場所だけはよく考えなければなりません。

たとえば運営しているサーバーが「public_html/example.com」といった構造なら「public_html」と同じ階層へファイルを書き出せば「ブラウザ経由でアクセスできない場所」なので安全に保存できます。

もしどうしても「example.com」の配下、つまり、ブラウザ経由でアクセス可能な場所にSQLiteのデータを保存しなければならない場合は「.htaccess」でアクセス制限を設定してください。

基本的に「保存場所」さえ選べばセキュリティが問題になることはありません。

2. ルールのゆるさ

SQLiteはPHPと似てルールが甘いです。データの型を指定しなければあらゆる値を保存できます。この点は自動で型の変換処理が入ったりと状況によっては処理を追いかけるのがむずかしくもなります。

ルールが曖昧であることによってバグを発生させやすい面も持ちますが、逆に言えば誰もが挑戦しやすく寛容だと捉えることもできますよね。Javaのようにルールが厳しすぎるとハードルも高くなります。

1つずつしっかりと処理を追いかければそれほど問題にはなりません。

3. ドキュメントの少なさ

残念ながらSQLiteはMySQLほどナレッジが揃っていないのが現状です。

もしわからない点が出てきたら自力で解決するか、詳しい人に質問する等、ある程度は自分自身で組み上げていかなければなりません。作れば作るほどたくさん知識もたまっていくので気合で乗り越えましょう。

まとめ

本日は「SQLiteを選ぶ5つ理由」について解説いたしました。

最近のレンタルサーバーではMySQLが主流ですが、小規模なシステム開発ならSQLiteでも十分すぎる性能で問題ありません。ちなみにワードプレスもSQLiteで動かせるのでMySQLが使えない場合は代用できます。

個人的には“扱いやすさ”からSQLiteが好みです。動作が軽量なだけでなく手軽に導入できる点も素晴らしい。予算が少なくサーバー環境にも制限があるシステム開発案件ではSQLiteを選ぶと良いかもしれません。

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