
筆者は過去に何十社と転職した経験があります。20代前半でIT業界に入り「業界歴よりも経験値が役に立つ」ことを知ってからは積極的にたくさんの職種に就くことを意識していました。
ただ、そんな状況を身をもって体験したからこそ言える本音は「安直に転職なんて考えるんじゃないよ」という現実的な話です。本日はIT業界の本当のリアルな部分について具体的にお伝えしていきます。
目次
【転職の現実】他業種からIT業界へ転職する前に押さえておくべきポイントと心構え
まず声を大にしてお伝えしておきたい言葉があります。それは「覚悟がない人は転職するな」ということ。本記事では以下5つの項目で「IT業界で転職するなら心がけておきたい点」をご紹介いたします。
1. 転職する理由を整理する
2. 二段階転職のすすめ
3. 環境変化に適用するまでの期間
4. クリエイターとディレクター
5. 職業の変更で気づいたストレス
詳しくは以下で解説させていただきます。
1. 転職する理由を整理する
あなたが転職したい理由は何でしょうか?
ちなみに筆者は「IT業界の全職種を体験したかったから」です。1社目は業界最大級の有名なウェブ制作会社だったので「転職をせずに部署を移動する」という選択肢も残っていました。
ただ、同じ社内にいると「得られる技術」は限られます。そんな理由で1年単位で転職を繰り返しました。あなたはどんな理由で今転職を考えていますか?もし『明確なゴール』を持っていれば安心です。
2. 二段階転職のすすめ
個人的には「二段階で転職をすること」をおすすめします。意味がわからないと思うので補足しておきますね。
二段階転職というのは1度の転職だけで会社を決めるのではなく最低でも2度は転職することを視野に入れて次なる一手を打ち続けるという方法です。転職活動を行うなかで気になった会社は複数キープしておき、派遣会社経由なら営業担当さんにも「スキルを磨きたい」と理由を伝えおきましょう。
たとえば以下のような転職がスキルアップには効果的です。
現在の会社:飲食店
転職先会社:ウェブ制作会社(1社目)
流れとしては「ウェブ制作会社」で必要なスキルを身につけたら次は2社目に転職。
現在の会社:飲食店
転職先会社:ウェブ制作会社(1社目)
転職先会社:アプリ開発会社(2社目)
もちろん、ウェブ制作会社が超ホワイト企業で理想的な会社ならそのまま続けるのもありです。ただし、基本的にIT業界に限らずですが「留まること」はイコールで「退化」なので転職した方が技術は伸びます。
当然、人間関係もすべてゼロから再スタートですし、人によっては手間に感じる人もいるはずです。しかし、面倒だからこそより成長できる環境だとも言えますよね。目の前に2つの道があるなら平穏な道よりもイバラの道の方が結果的にスキルは伸びます。WEB制作で言えば炎上案件をこなすとかなり腕は上がります。
ただし、闇雲な転職は意味がありません。ウェブ制作会社からアプリ開発会社に入ったとしたら基本的にあなたは以下のスキルが身についているはずなので転職先でとても重宝される存在になれます。
▼ウェブ制作会社(1社目)で覚えるスキル
html/CSS/Javascript/jQuery/WordPress
つまり、カンタンに言えば一般的にフロントエンドと呼ばれる領域のスキルが身につきます。フロントエンドはユーザーが直接触れる部分なのでユーザーインターフェイス(使いやすさ)の知識も深まります。
逆にアプリ開発の会社はバックエンド(管理画面など裏側の仕組み)を中心に開発するので2社目に入って業務を覚えた頃にはフロントエンドとバックエンドの両方ができるレアな存在になれるわけです。
▼アプリ開発会社(2社目)で覚えるスキル
PHP/FuelPHP/Laravel等フレームワーク
2社目のアプリ開発会社はPHP言語以外かもしれませんが重要なのは言語の種類ではありません。意識しておくべきはもっと大枠の部分で「フロントエンドとバックエンドの両方ができる」エンジニアになれる点。
一般的には2社を想定して転職する人はレアなので一気に周りをごぼう抜きできます。ぶっちゃけ筆者は転職しまくっていたのでスキルの幅広さで言うと横に並ぶ人は皆無でした。決して自慢ではありません。実務経験レベルで転職を繰り返すことで知らず知らずの間に同じような技術を持つライバルがいなくなるというだけです。
3. 環境変化に適用するまでの期間
どこの会社で働くにしても環境の変化に適応するには1〜2年はかかります。
わかりやすく言えばエンジニア系は職人肌の人が多く、ディレクター系はノリがいい人が多いです。あくまでも傾向なのでノリがいいエンジニアもいればディレクターでも職人肌の人はたくさんいます。
ただ、コミュニケーション能力が高い人は他社からも引っ張りだこなので基本的に社内に長く残っている人は少し癖がある人間が多かったりします。また、仕事の規模が大きい案件では従業員同士の連携も最低限は必要になるので、打ち解けたり仲良くなるには1年〜2年はかかる場合が多いです。
4. クリエイターとディレクター
一般的にクリエイターと呼ばれる業種がエンジニアです。今と昔ではエンジニアの概念も変わってきています。
ディレクターはクリエイターを束ねる側のいわば「まとめ役」となります。エンジニアはディレクターの指示のもとでアプリやWEBサイトを作る人で、ディレクターはエンジニアが仕事を進めやすくなるように先回りで動いたり、人と人をつなげたりとコミュニケーションが求められる立場です。
エンジニアはエンジニアリングが語源で制作する人。そしてディレクターはディレクションが語源で「製作指導」や「進行管理」をする人です。わかりやすく言えば「制作と営業」といった違いですね。
5. 職業の変更で気づいたストレス
職業を変える上で意外と困るのは「転職先によって給料の入金サイクルが違う点」。
タイミングを見計らって転職をしなければ1ヶ月給料がずれることもよくあります。そのためできれば50万円程度は常に貯金しておき転職貯金として貯めておくことをおすすめします。ここは見落とせません。
あと「職場が変わる状況」にストレスを感じる人もなかにはいます。職場が変わると「上司や同僚がすべて入れ替わる」わけなので人間関係をリセットできる代わりに仲良くなる手間は発生しますよね。
しかし、転職ではそういった部分も含めて楽しめるくらいの気持ち(図々しさも)が必要です。そもそも目的はスキルアップなので人間関係は後回しで構いませんが律儀な人ほど気にしてしまうかもしれません。
正直気にしたところでさほど意味はありません。こんな時代は同じ会社に何年も在籍する人の方がレアです。なので誤解を恐れずに言えば(考え方を変えると)気にするだけ無駄とも言えますね。
まとめ
本日は「IT業界への転職前に押さえておくポイント」をご紹介いたしました。
・意味もなく「ただ転職したい」はあまりおすすめできない
・転職は可能な限り計画的に進めて少しは貯金を準備しておく
・職種の違いをよく知り将来を見据えて転職活動に取り組む
転職前には転職後をしっかりと想像しておき、ノリだけで転職を行わず、意図的な人生設計が必要です。もしあなたがまだ20歳前後なら後先考えずに転職してもどうにかなるかもしれません。若さは正義。
転職の本来の目的は給料アップよりも「自分自身をよりレアカード化する」ことに尽きます。そのためには一旦給料が下がったとしても将来的には大幅にアップする可能性もあります。計画的に進めましょう。
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