
WPホームページ研究所運営サポートチーム監修のオムスビ(@OMUSUVIcom)です。
ハーバード大学で博士号を持つ米国の投資家「Paul Graham(ポール・グレアム)」がドメインに関してとても興味深いことを言っています。ビジネスや事業で「.com」ドメインが取れないなら「名前を変えた方が良い」とのこと。ちなみに彼は日本人ではないので英語(Change Your Name)でメッセージを書いています。
理由はシンプルで「名前を覚えてもらうコストが高すぎるから」です。独自ドメインはインターネット上で居場所をあわらすための住所(アドレス)ですが、とてもたくさんの種類が用意されています。
もっとも有名なドメインが「.com」。そして元々ネットワーク業者に割り当てられていた「.net」。日本に住所を持つ団体、組織、個人のみが取得できる「.jp」等。もちろんまだたくさんのドメイン種類があります。しかし、このなかでもポール・グレアムは「.comを取得できないならビジネスの名前を変えた方がいい」と言っています。本記事ではこのメッセージの意味についてわかる範囲で考察させていただきます。
目次
ビジネスの事業展開で.comドメインが必要と考えているあなたへ
早い話「.comドメインは別格」です。本記事ではあえて「.com」ドメインの価値については語りませんがどんなプロジェクトを進めるにしても「.comを持っているかどうか?」で今後の流れが大きく変わります。
・膨大なドメイン種類のなかで「.com」は維持費がもっとも安い
・ドットコムという単語は世界中の誰もが知っている有名な言葉
・過去に高額で落札されたトップ10のドメインはすべて「.com」
カンタンに洗い出すと上記の通りです。過去に具体的な違いを別記事で作成していますのでもう少し深掘りしたい方は以下の記事も併せてご一読くださいませ。ドメイン価値を学べる内容となっています。
説明不要の王者ドメイン「.com」
スタンダードという言葉は想像しているよりも奥が深いです。たとえば「東京に住む方」にとって言葉のスタンダードは「標準語」です。一方で「大阪に住む方」であればスタンダードは「関西弁」。しかし、日本全国では各地方にも独自の話し方や言葉があるので皆それぞれで自分自身にとってのスタンダードは異なります。
ここで言語について少し視野を広げてみましょう。日本全体で考えると「日本語」がスタンダードですよね。でも各国に独自の母国語があるようにどんな物事にも自分目線のスタンダードが存在しています。
しかし、世界規模で考えるといかがでしょうか?もし「世界的なスタンダード」で考えるなら自分自身の目線は外さなくてはなりません。大切なのは「多くの方が理解できるかどうかという客観的な視点」です。
言語で言えば「英語」は世界スタンダードですよね。ドメインも考え方は同じ。日本に在住していないと取得ができない「.jp」や「co.jp」は日本語のようにローカル色が強くなります。わかりやすく言えば「.jpを誰もが知っているのか?」と考えたら一概には言い切れません。この点は全世界各国の言語や方言とよく似ています。
特にアメリカでは多くの事業家が口をそろえて「もし何かしらのプロジェクトを立ち上げるなら絶対.comを抑えておけ」と言います。理由は選ぶドメイン種類1つで今後の「告知コスト」に大きな差が生まれるからです。カンタンに言えば多くの人は無意識で「インターネットといえばドットコム(.com)」と考えています。
つまり「.com以外のドメインを使う」という行為は「大多数から外れる」を意味するわけです。当然ながら意図的に「.com」以外のドメインを使う場合もあるので「.com以外のドメイン」を全部否定しているわけではありません。世界的に多くの方が慣れ親しむドメインが存在しているという事実にどう向き合うかの違いです。
もし「.com」が埋まっていたら
すでにご希望の独自ドメインが埋まっていても取得できる可能性があります。過去に僕自身も「.jp」で運営していたサイト用に同じ文字列の「.com」を所有者と直接交渉したり多くの対応をしてきました。
とはいえ独自ドメインの交渉は意外とむずかしいです。事実、数万円で手に入れるのは本当に稀で多くは最低30万〜数千万まで(物によっては億)と『文字列の希少性』によって価格はかなりの開きがあります。
実際の取り引きでは価格交渉したのちに双方で納得できなければ契約しない(ドメインを購入しない)場合もありますし、多少料金を上乗せしてでも手に入れることもあります。すべてはケースバイケースです。
取れないなら名前を変えるべき?
なぜ希望の「.com」ドメインが取得できないなら事業名を変えたほうがいいと言われるかご存知でしょうか?理由はカンタン。さきほど少し補足をしましたが「コストが無駄にかさばるから」です。
でも「.comが使えないだけでなぜコストがかさばるの?」と疑問に思う方もいますよね。たとえば世界各国に留まらず世の中にはあらゆるサービスが存在しています。わかりやすく日本国内で例をあげましょう。
・価格.com(kakaku.com)
価格.comは「カカクコム」が運営する価格比較サイトです。さまざまな製品のレビューが掲載されています。家電製品、車、ファッション、ジャンルは問わず気になる商品を入れると相場を調べられます。
実際の「商品レビュー」や「気になる噂」やまだ世に出回っていない「新製品情報」まで、今日もたくさんの書き込みがあるように「価格.com」というサイトを利用する方は日に日に増えていきます。
つまり、カンタンに言えば利用すればするほど世界中に「価格.com」というサービスが広がっていきます。そして僕たちは無意識に「ドットコム」という響きを受け入れ「カカクドットコム=便利なネットサービス」と覚えます。他にもサービス名称にドットコムと入るのはたくさんあります。たとえば「お名前.com」も同じです。
海外で言えばAmazonの正式名称が「アマゾンドットコム」です。インターネットによって生まれた新たな事業や経済を象徴する意味合いで「.comカンパニー」や「ドットコム企業」と呼ばれたりもしています。
少し違った角度で考えるとインターネットの資格「ドットコムマスター」も“ドットコムという言葉が浸透”するきっかけになっています。今のところ残念ながら資格に「ドットジェーピーマスター」はないので単語の価値はどうしても「ドットコム」に軍配が上がります。スタンダードが.comと言われる理由でもあります。
考えると当然ですが名前を覚えてもらうコストにお金がかかりすぎるのは「事業として大きな負担」ですよね。ドットコムはそういった意味でも「世界各国の誰もが知っている標準的なドメイン」として認識されているので覚えてもらう告知コストとしては最安で済みます。意外と見逃しやすい点ですがとても大切な考え方です。
細部にこだわり成功確率を上げる
厳しいお話をすればどんな新規事業も「9割は失敗する」と言われています。となれば少しでも可能性がある限りは成功へと近づける努力が必要です。ドメインは後からでも「.com」へ移行することができます。
ただ、コストを考えると初期から「.com」で始めるに越したことはありません。そもそものネーミングがどうなのか?という点についてはあえて触れませんが過去に「ネーミングの大切さ」をまとめた記事がありますのでもし興味があればぜひ併せてご一読くださいませ。将来性を考えてもドメインの選び方は奥が深いです。
欲しい「.com」を手に入れる方法
すでに「.com」が埋まっている場合でどうしても欲しい場合はドメイン所有者と直接交渉をしましょう。所有している方は海外在住の方が多いです。もし希望の.comドメインを契約している所有者が日本人だと多少は交渉もしやすくなります。ただ、大体が外国人の方なのでドメインの交渉には英語でのやりとりが必要ですよね。
お名前.comでは取得できないドメイン(誰かが契約中のドメイン)はメールマークが表示されます。交渉する方法はいくつかあります。1つめはWhois情報から所有者を割り出して連絡する方法。そして2つめは該当ドメインを直接ブラウザで開いてドメイン販売ページが開かれたら既定の方法に乗っ取って連絡する方法ですね。
すでに希望のドメインが埋まっていた場合でも「所有者と連絡をとる方法」がいくつかあるので最適な方法を試しましょう。ちなみに数万円で譲ってもらえることは稀なので予算が少なければドメイン名の変更も視野に入れて考え直すのもありです。ドメインによっては所有者からの依頼を通して「ドメインパーキング」で管理されている可能性もあるので欲しいドメインの状況によって対応方法を変える必要があります。
.comがSEOに強いと言われる理由
先述した通り「皆が知っている」は誰もが、安心感として受け取ります。検索エンジンで特定のキーワードを調べてヒットしたサイトの表示URLが見慣れないドメインだったらクリックする人の数も減ります。国によっても優先して上位表示させるドメイン種類が都度違ったりとまったく影響がないというわけではありません。
当たり前ですが、どこかの「特定ドメインが悪い」といった話ではなく「見慣れないドメインだった場合に検索結果からページをクリックせずに閉じるユーザーがいる」という確率論も考えなければなりません。
安心だからこそ“1人でも多くの人にクリックしてもらえる”というベースがあって「サイト滞在率の改善」が早まり、次なる一手に取り組みやすくなるわけです。当然、クリック率とSEOも間接的には関係しています。多くのドメイン種類が出てきている現状だからこそ慎重に運営ドメインを選んで成果へとつなげていきましょう。
まとめ
どんなプロジェクトをするにも「独自ドメイン」は適当に決めて良いものではありません。少し言い方を変えると独自ドメインはプロジェクトそのものを表せるインターネット上で唯一の住所(アドレス)です。
・すでに「.com」が埋まっていたから「.net」を取得してみた
・特になにも考えず空いているという理由で「.jp」を取得した
たかがドメイン、されどドメイン。ドメインの決定には十分な時間をかけましょう。もし「.com」ドメインが空いていたらドメインを乗り換えるチャンスです。もちろん、独自ドメインを移行するために多少の手間はかかりますがもっとも価値の高いと言われている「.com」ドメインであれば対価以上の意味や価値があるはずです。
上記は「.com」が偶然空いたパターンのスクリーンショットです。すぐに「.com」を取得して「.net」のウェブサイトと入れ替えてメールアドレスも全部変更しました。現在2020年も「約1.39秒に1つの.com」 が取得されているペースなので空いている間に抑えておくのが賢明かもしれません。年々競争率は上がっていきます。
ただ「.com」と「.net」は共通の番号で管理されている可能性もあるのであえて2倍で計算しても3秒以内にドメインが1つ埋まっていく速度となります。秒単位で埋まるドメイン。想像よりライバルは多いですね。
もちろん、不規則番号での管理も考えられるので秒数はあくまでもイメージです。独自ドメインは一度でも取得すると手放されないケースの方が多いのでこれからも競合は増えていくので注意しておきましょう。
本記事がご参考になれば幸いです。
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